お知らせ

小児心身症・不登校支援の診療について

当院は、小児心身症・不登校支援の専門施設ではありません。
そのため、当院で対応できることと、当院で対応できないことを、まず初めに説明いたします。

【当院で対応できること】
食欲がない、眠れない、お腹が痛い、頭がいたい、体がだるい、などの症状に対して、小児科医として一般的な診療(問診・診察・検査)を行い、診断および治療を行います。
具体的な病名として、「起立性調節障害」「過敏性腸症候群」「慢性頭痛」などは当院で対応できます。
必要に応じて、専門医療機関へ当院からの紹介を行います。

ちなみに、「不登校」は医学的な病名ではありません。「不登校傾向/不登校状態」の結果として、本人が苦痛を感じていたり、解決できずに思い悩んでいて、何かしらの症状がある場合には「小児心身症」という病名が付きます。「小児心身症」は、心と身体のバランスが崩れている状態とも言い換えることができます。また、「心身相関」という言葉があり、心の状態と身体の状態が互いに関係し合うことを意味します。
上記のような「小児心身症」および「不登校傾向/不登校状態」で本人が困っている、家族が心配している状況がある場合には、当院を相談先の選択肢の一つとしてご検討ください。


【当院で対応できないこと】
・神経発達症(発達障がい)の診断書を作成することはできません。
・ADHD治療薬および抗精神病薬の処方はできません。
・臨床心理士等によるカウンセリングおよび心理検査はできません。
・CT検査、MRI検査、脳波検査など精密検査は対応できません。
上記をご希望の場合は、大変申し訳ありませんが、他施設へのご相談をご検討ください。


<当院の特徴について>
(1)お子さん本人の考えや思いを丁寧に聞くことを重視しています。保護者からも必要な情報を聞いた上で、小児科医としての診断(見立て)を説明します。
(2)対処方法、治療方法については、診断(見立て)を基に複数の選択肢を提示し、本人および保護者の意向を確認します。
(3)お子さんが自分自身の状況を適切に理解し、気持ちを表出(言語化)できるようサポートします。
(4)保護者および学校の先生など、周囲の大人がそれぞれ意見や行動がバラバラな結果、お子さんが混乱していることが多いため、関係者と連携をとりながら、環境調整や薬物療法などのプランを提案します。
(5)お子さんが体調を回復するために、「学校や自宅以外の第3の居場所」を必要とする場合には、クリニック併設のスペースを利用することを検討します。

小児科医の仕事は「子どもたちの未来をつくるお手伝い」だと思っています。
子どもも大人もそれぞれ自分らしく幸せに暮らせる地域社会になれるよう、関係者の方々と連携・協働して程よいお手伝いをクリニックの活動を通じて提供したいと思っています。